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すき焼きの牛肉は焼く?焼かない?こだわりの理由ともっと美味しくするヒント

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あなたの家のすき焼きは、はじめに牛肉を焼きますか?
それとも焼かずに、割下に入れて煮ますか?

すき焼きの牛肉を焼くか、焼かないかは日本を二分するともいえる、大テーマです。

今回はすき焼きの牛肉を焼く派と焼かない派、それぞれのこだわりに迫ります。すき焼きの歴史的ストーリーや、すき焼きがもっと美味しくなるヒントもまとめました。

いよいよ、すき焼きが美味しい季節の到来です。

記事を参考に、今年のすき焼きをグレードアップさせてみませんか。

すき焼きの牛肉は「焼く派」「焼かない派」に二分される

一般的に、関東を中心とした東日本では牛肉を焼かず、すき焼きを作ります。関西を中心とした西日本は、はじめに牛肉を焼くやり方が多いようです。

実際、あるインターネットアンケートでも、岐阜県を境に「焼く派」「焼かない派」が見事に分かれる結果となっています。

ただ、すき焼きは「家庭の味」が色濃く出るメニューです。
地域性やレシピサイトの作り方にこだわりすぎないようにしましょう。

牛肉をおいしくいただける作り方が、何よりの正解です。

そもそも「すき“焼き”」というのはなぜ?

現代では、牛肉を焼いても焼かなくても、すき焼きは「すき焼き」です。

ではなぜ、すき焼きという名前になったのでしょうか?

ここからはすき焼きの名前につながるルーツを解説します。

※ すき焼きのルーツには諸説あります。ここでは一般的にいわれる説をまとめました。

すき焼きの始まり

すき焼きは、その昔は「鋤焼」と書いたそうです。

鋤(すき)は農具の一種で、手足の力で土を掘り起こすときに使う道具です。
柄の先に平らな板がついており、この板で掘る・かき寄せる・雑草の根を切るといった作業をします。

鋤の上で鳥獣や魚の肉を焼いて食べた、それが「鋤焼」の始まりだといわれています。

山の畑での農作業中、野生の鳥や鹿などが獲れればご馳走です。しかし忙しいお百姓さんたちが、昼食のためにわざわざ家まで鍋を取りに戻ってもいられません。

そこで手元にあった鋤が利用されたのでしょう。

当時の鋤焼は、現代のように汁気が多い料理ではありませんでした。焼いただけの料理だったため、鋤の上で十分だったようです。

江戸時代、1801年(享和元年)に発行された料理書『料理早指南(りょうりはやしなん)』にも、鋤焼に関する記述が見られます。

鋤のうへに右の鳥類をやく也、いろかはるほどにてしょくしてよし。

(鋤の上に雁や鴨を乗せて焼く。色が変われば、食べごろである)

火の上にかけた唐すきをよく焼き、油にてぬぐい、その上に三枚におろし小口に作ったはまちの身を並べて焼くなり。大根おろし、醤油、唐辛子などにて席上にて焼くべし。唐すきなき時は薄鍋、いたら貝の類にてもよし。

(鋤を火で熱し、油を薄くひく。三枚おろしにしたハマチを、大根おろしや醤油、唐辛子で焼こう。鋤がなければ、薄手の鍋やいたら貝<貝の一種>で焼いても良い)

ちなみに群馬県嬬恋村にある山田屋温泉旅館は、当時の鋤焼を彷彿とさせる料理を提供しています。

その名も「鍬(くわ)焼き」、鋤ではなく鍬を使った焼料理です。

すき焼きのルーツに思いを馳せながら、当時のお百姓さんの気分を味わってみてはいかがでしょうか。

牛鍋で牛肉食が大流行

時代が下り明治時代。
日本人の肉食が解禁されます。

日本では675年、天武天皇が発布した「肉食禁止の詔」によって、肉を食べることが禁止されていました。
禁じられた対象は牛や馬、犬、猿、鶏です。日本で魚や大豆を使った料理が発展したのは、こうした禁忌も背景にあります。

肉食解禁のきっかけは、鎖国政策の廃止です。食文化を含む西洋カルチャーが一気に日本に入り、その流れを受けて肉食も解禁されました。

ちなみにカレーやコロッケも、この時に日本に入ってきたそうです。

牛肉を食べられるようになった日本人は、やがて「牛鍋」と呼ばれる料理を考えだします。当時の牛鍋は、牛肉と野菜などの具材を一緒に鍋で煮ていました。

現在でも、東日本ではすき焼きの牛肉を焼かずに煮るのは、背景に牛鍋文化があるのかもしれません。

明治時代、牛鍋は「文明開化の象徴」といわれるほど流行し、各地に広まりました。

牛肉を焼くすき焼きの始まり

牛肉を焼いて作るすき焼きは、関西が発祥だといわれます。

関西には昔から「魚すき」という料理がありました。サワラやタイ、エビ、イカなどの魚介類を、野菜や焼豆腐と一緒に焼いて食べる料理です。

この魚すき文化がある関西に、明治以降、関東から牛鍋が進出します。

食文化に鷹揚な関西のこと、魚すきと牛鍋を合体させ、牛肉を焼いて作るすき焼きを編み出したことは、想像に難くありません。

関西で生まれた牛肉を焼くすき焼きは、やがて関東に逆輸入され全国に広まります。

こうして現代の日本には「牛肉を焼いて作るすき焼き」と「牛肉を焼かずに作るすき焼き」が共存するようになったわけです。

ちなみに関西で最初のすき焼き店は、神戸の元町にありました。「月下亭」という名前の食事処です。
1868年、日米修好通商条約によって開港した神戸港(当時は兵庫港)には、外国人の船員がこぞって押し寄せます。
牛肉を求める彼らのリクエストに答えるうちに、神戸は牛肉の一大産地となり、神戸牛が生まれたといわれています。

すき焼きの牛肉を焼く派・焼かない派のこだわり

すき焼きの牛肉を焼くか、焼かないか。それぞれのやり方を選ぶ理由が、人それぞれあるようです。

牛肉を焼く派・焼かない派、それぞれの理由を紹介します。

すき焼きの牛肉を焼く派のこだわり

すき焼きの牛肉を焼く派が、どうしても焼きたいこだわりを見てみましょう。

「肉に焼き目がついて、よりおいしくなる気がする」
「焼くときに出た脂を野菜が吸い、こっくりとした味わいになる」
「肉の具合を確かめながら作りたい」
「お店で食べたおいしいすき焼きが、焼いてから作っていたから」
「最初から肉を煮ると、うまみが煮汁に逃げてしまいそう」

牛肉を焼くと、うま味が詰まった脂がでます。
その上で煮ると、野菜や豆腐が割下と一緒に牛肉のうま味も吸い、いっそうおいしくなるというのが、牛肉を焼く派のこだわりのようです。

またお気に入りのすき焼き店が焼いてから作っていたから、自宅でも同じ手順で作っているという人もいました。

すき焼きの牛肉を焼かない派のこだわり

すき焼きの牛肉を焼かずに煮る人にも、確固たるこだわりがあるようです。

「先に肉を焼き、さらに煮ると肉が硬くなる気がする」
「最初から煮ると、肉がやわらかく仕上がる」
「一緒に煮たほうが、味がしっかり染み込む」
「最初から一気に煮た方が、作る手間がかからない」
「はじめに焼いても、その後割下を入れて煮る。2回目以降の肉は焼かないなら、初めから焼かなくても同じでは」

牛肉を焼かない派には、焼かずに煮たほうが柔らかいお肉を楽しめるという意見が多めでした。
火の通り加減を見ながら、自分好みのタイミングで取りやすいのも、焼かないメリットのようです。

焼いても硬くなりにくい牛肉のポイント

すき焼き用の牛肉は薄くスライスされており、すぐに火が通ります。少し目を離した隙に硬い食感になってしまい、残念な思いをした人も多いのではないでしょうか。

火を通しても硬くなりにくい牛肉は、脂身に注目して選びましょう。

きめ細かなサシが入り、霜降り部分と赤身のバランスが良い牛肉は、柔らかく召し上がれます。

脂身からは甘さと芳香な香りが溶けだし、赤身からは牛肉本来のうま味が感じられるでしょう。

<家庭ですき焼き肉を選ぶポイント>

  • 霜降りと赤身のバランスは良いか
  • ドリップが出ていないか
  • 色はワインのような、深い赤味を帯びているか
  • 見た目に艶はあるか
  • 脂肪部分は乳白色をしており、乾燥が見られないか

焼いても焼かなくても、すき焼きには「鉄鍋」がベスト

ホットプレートやフライパンでも作れるすき焼きですが、やはり鉄鍋で作ると味わいに深みが増します。

鉄鍋がすき焼きに最適といわれる理由は、熱伝導率の良さにあります。

熱伝導率が良い鉄鍋は、鍋全体がしっかりと熱くなります。牛肉にも瞬時に熱が伝わり、短時間の加熱だけで火が通ります。

焼きすぎや煮すぎによって牛肉が硬くなる前に、食べごろになるのです。

また鉄鍋は保温性にも優れています。鍋全体の温度が一定に保たれやすく、いつまでもアツアツを楽しめる点もメリットです。

すき焼きがおいしくなるこれからの季節、今年は鉄鍋でワンランク上のすき焼きを楽しんでみませんか。

すき焼きのうま味を上げるおすすめ食材

一般的なすき焼きの具材といえば、豆腐やネギ、シイタケ、しらたきといったところでしょう。

実は、ほかにおすすめの食材があります。すき焼きのおいしさをアップさせる、一風変わった食材を4選紹介します。

カブ

シャキシャキ、ジューシーな食感が魅力のカブ。すき焼きに入れると、新しい風味を楽しめます。

サッと煮て歯ごたえを楽しむも良し、じっくり煮て甘さを堪能するも良し。煮るほどに染み込む割下の甘じょっぱさが、カブのみずみずしさと絶妙にマッチします。

キャベツ

ざく切りにしたキャベツも、すき焼きにおすすめです。火が通って甘味が増したキャベツは、他の食材との相性もばっちり。

食感がすき焼きのアクセントになり、ついついおかわりしたくなるおいしさです。濃厚なすき焼きの中で、程よい箸休めにもなってくれるでしょう。

ゴボウ

すき焼きの味わいに深みを加えたいときには、ゴボウがおすすめです。

ほろ苦く香ばしい風味が、牛肉や他の食材の中で独自の存在感を放ちます。
ささがきにしてさっと煮ればシャキシャキとした食感を楽しめ、乱切りにしたゴボウはどっしりと根菜の味わいが口に広がります。

乱切りにした場合は、すき焼きに入れる前にレンジで加熱しておくひと手間をお忘れなく。

赤みそ

赤みそは、牛鍋が生まれた当時、臭み消しのために使われていました。もともと、すき焼きと相性の良い食材です。

赤みそを適量、すき焼きに入れてみてください。コクが増し、一味変わったすき焼きを楽しめます。

ちなみにイチオシは甘味がある赤みそですが、地域のみそを試してみるのも、面白いかもしれません。

極上のすき焼きがご家庭で味わえる熊本・加茂川元舗の牛肉

クリスマスに年末年始、お正月…。
ご家族やご親戚が集まった場面には、ご馳走感漂うすき焼きがぴったりです。

せっかくのお祝いの席、今年のすき焼きは少しゴージャスなお肉を使ってはいかがでしょうか。

明治十四年から一貫して熊本の牛肉を取り扱う「加茂川元舗」は、品質の良さが評判の肉専門店です。

レストランやホテルをはじめ、病院や介護センターへも、日夜美味しい肉を届けています。品質と味に、徹底的にこだわりぬいた肉だけを取り揃えました。

すき焼きには九州産黒毛和牛や「くまもとあか牛」、熊本県産「彩牛」のすき焼き用肉がおすすめです。

オンラインショップから、まずは品質とおいしさのこだわりをお確かめください。

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まとめ

すき焼きの牛肉を焼くか、焼かないか。
この論争の着地点は「人それぞれで良し」「牛肉を美味しくいただければ良し」、かもしれません。

地域や家庭によって、すき焼きの作り方はさまざまです。牛肉を焼くか・焼かないかのこだわりの他にも、「しらたきか、春雨か」「春菊を入れるか、入れないか」「卵を付けるか、付けないか」など、さまざまな論点がありそうです。

どのような食べ方でも、すき焼きのおいしさは変わりません。

新しい食べ方も模索しながら、今年もすき焼きのおいしい季節を楽しみましょう。